この事例の具体的なプロセスをご紹介します。
東北地方という冬の寒さが厳しい地域では、「雪」という課題は避けられません。降雪・凍結対策には「融かす」という方法以外に、「どかす・落とす」や「積もらせない」という方法が考えられます。その中からコスト、耐久性、メンテナンス性、施工性など総合的な視点で各施策を掘り下げ、方向性を絞り込んでいきました。
検討の末、ヒーターを使った融雪プランを中心に、物理的に雪を落下させる施策も組み合わせ、以下のプランを提案いたしました。
・ヒートパイプ(地中埋め込み型)
・自己制御ヒーター(地中埋め込み型)
・金属製パネルヒーター(地上設置型)
・遠赤外線による非接触加熱
・プラス・アルファとしての物理的な除雪機能
ご提案プランにはそれぞれメリットとデメリットが共存します。コスト、耐久性、メンテナンス性、施工性などの評価軸をもとにお客さまと協議を重ねた結果、施工性のメリットを最重要視し、遠赤外線方式の融雪方法に方向性を絞り込みました。その後は現地調査も重ね、プランをさらに具体化していくプロセスへと移行しました。
電力会社との契約内容によってエネルギーコストも変わってくるため、電力会社を交えた三者間会議を経て、融雪電力契約をもとにしたコスト試算を行いました。
また、ヒーターの角度や取り付け位置は、独自の角度計測装置を開発し、最適なエネルギー効率で融雪を実現できるよう設計を進めていきました。
かなり大掛かりな設置数になることが予想されましたが、何度も現地へ足を運び、お客さまや関係業者さまと連携を取りな がら降雪シーズン前に間に合わせるよう進めました。また、ヒーター施工時の注意点やアドバイスを河合電器から分かりやすくご説明し、スムーズな施工となるよう各種段取りを行いました。
お客様
施工後は、降った雪が積雪することなく地面を流れるようになり、凍結することもなく、入居者の方々が安全に歩行することができるようになりました。また、高齢者が多く住む住宅だったので、設置したヒーターが暖炉のような役目を果たし、入居者の方々が自然に集まる温かい場になったんですよ。本当にありがとうございました!
河合電器
遠赤外線による非接触加熱方式を採用することで、大掛かりな工事をすることなく融雪する仕組みを構築することができました。また、コスト、耐久性、メンテナンス性、施工性も考慮して製品を選定しましたので、全9棟という設置規模の大きさであっても安心してご導入いただくことができました。
通常、メーカーは自社製品を使ったプランニングを行うことが一般的ですが、河合電器の熱のコンサルタントは、他社製品に関するご相談であっても、お客様が改善したいテーマに真正面から取り組みます。
今や河合電器にとって製品を開発することは、お客様の抱える課題を解決するための一つの手段でしかないと考えています。90年を越える経験により培った知恵を通して、お客様の抱える課題、そこへ至った経緯も含め、全体を見ながら最適なプランをご提案いたします。
熱のコンサルタントはお客様のご都合に合わせて柔軟な対応が可能です。
費用も案件ごとに異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
0120-394-758平日9:00〜17:00 (休・祝日を除く)
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