温度調節器 HEATCON

THERMAL CONTROLLER – HEATCON

温度調節器 HEATCONとは

河合電器の温度調節器 HEATCON(ヒートコン)は、電気ヒーターのON/OFF制御やPID制御が可能なデジタル式の温度調節器です。本機には、温度調節計、ブレーカー、SSR(ソリッドステートリレー)などが組み込まれており、電気ヒーター、電源、熱電対を接続するだけですぐにご使用いただけます。

HEATCONは単体での使用はもちろん、パソコンと接続して使用することもでき、専用ソフトによるグラフィカルな画面操作や温度変化のリアルタイム表示、データ出力などが可能です。また、独自のセルフチューニング機能で、外乱により制御量に振動が発生した場合も、自動的に収束(安定)させ、精度の高い温度調節が可能です。

制御盤を作る時間とコストをかけずに温度調節を手軽に行いたい。そんなお客さまに最適な製品です。

製品名 温度調節器 HEATCON
型番 KC-20-E
価格 お問い合わせください

技術的なご相談、製作可否、お見積りなど、お気軽にお問い合わせください。

FEATURE & STRENGTH
  • コンパクトなサイズ

    (W)103 × (H)160 × (D)158.5mmという非常にコンパクトな筐体です。

  • 簡単操作

    電気ヒーター、電源、熱電対を接続するだけで、簡単に温度制御ができます。

  • 通信機能

    パソコンと接続することで、簡易データロガーとしての利用、取得データの保存、温度変化のリアルタイム表示等が可能です。

    ※別途、通信ケーブル(USBローダケーブル/型番:81441177-001)とソフトウェア(スマートローダーパッケージ/型番:SLP-C1F)が必要です。
  • ヒーター電源スイッチ搭載

    ヒーター回路に電源スイッチを搭載しているため、ヒーターを接続した状態でも、安全にコントローラーの設定を行うことができます。

  • 多種類の熱電対に対応

    多種類の熱電対や様々な入力レンジに設定が可能です。

    ※対応熱電対:K, J, E, T, DIN U, DIN L, R, 他
  • 高い安全性

    熱電対が断線した場合でも、保護回路が働きヒーター電源をカットします。また、電源は単相両切りブレーカーを使用しているため安全です。

  • セルフチューニング機能

    セルフチューニング機能により自動的に制御量の振動を収束させることが可能です。

SPECIFICATION

一般仕様

制御方法 ON-OFF制御
PID制御(セルフチューニング機能付き)
寸法 (W)103 × (H)160 × (D)158.5mm
電源 AC100V ~ 200V(50/60Hz)
最大電流 20A
入力種類 熱電対(K, J, E, T, R, S, B, N, PLⅡ, WRe5-26, PR40-20, DIN U, DIN L)
使用温度条件 0 ~ 50℃※結露なきこと
過電流遮断 ブレーカースイッチ

通信機能の仕様

最大表示データ数 8データ
最大デジタルデータ
トレンド(傾向)表示
5データ
収集データ保存形式 CSVファイル
収集可能データ種類 現在値(PV)、設定値(SP)、制御量(MV)、
ユーザー定義データなど
収集データ保存周期 0.25 ~ 3,600s(可変)
最大収集回数 60,000周期(1秒周期で16.6時間保存)
サンプリング
(データ収集)周期
50、100、300、500ms
精度 ±0.3%FS±digit
OS Windows10/11
接続方法 USB A

PVレンジ表(熱電対)

設定値
センサタイプ レンジ(摂氏)(※1)
表示(※2)
範囲
初期値(※3)
1 K -200.0 ~ +1200℃ 設定不可 0
2 K 0 ~ 1200℃ 設定不可 0
3 K 0.0 ~ 800.0℃ 0 ~ 1 0
4 K 0.0 ~ 600.0℃ 0 ~ 1 0
5 K 0.0 ~ 400.0℃ 0 ~ 1 0
6 K -200.0 ~ +400.0℃ 0 ~ 1 0
9 J 0.0 ~ 800.0℃ 0 ~ 1 0
10 J 0.0 ~ 600.0℃ 0 ~ 1 0
11 J -200.0 ~ +400.0℃ 0 ~ 1 0
13 E 0.0 ~ 600.0℃ 0 ~ 1 0
14 T -200.0 ~ +400.0℃ 0 ~ 1 0
15 R(※4) 0 ~ 1600℃ 設定不可 0
16 S(※4) 0 ~ 1600℃ 設定不可 0
17 B(※5) 0 ~ 1800℃ 設定不可 0
18 N 0 ~ 1300℃ 設定不可 0
19 PLⅡ 0 ~ 1300℃ 設定不可 0
20 WRe5-26 0 ~ 1400℃ 設定不可 0
21 WRe5-26 0 ~ 2300℃ 設定不可 0
23 PR40-20(※6) 0 ~ 1900℃ 設定不可 0
24 DIN U -200.0 ~ +400.0℃ 0 ~ 1 0
25 DIN L -100.0 ~ +800.0℃ 0 ~ 1 0
※1:表示範囲を超える場合には表示できる最大値または最小値に張り付きます。
※2:はPV小数点位置の設定です。
※3:変更時には初期化されます。
※4:No.15(センサタイプR)とNo.16(センサタイプS)は、200℃未満:±9℃です。
※5:No.17(センサタイプB)は、260℃未満:±80℃(参考値)、260℃以上600℃未満:±12℃、600℃以上1000℃未満:±6℃、1000℃以上:±4.5℃で、20℃未満は表示されません。
※6:No.23(センサタイプPR40-20)は、400℃未満:規定なし、400℃以上1100℃未満:±40℃、1100℃以上:12℃です。

結線方法

温度調節器とヒーターの
接続方法(配線例)

※電源からの電圧がそのままヒーターにも印加されます。例えばAC120Vの電源の場合、ヒーターにもAC120Vが印加されます。

寸法図

SSR(ソリッドステートリレー)を使用する場合の比例制御

ON-OFF制御の形態をとった比例制御(時間比例制御)を用い、設定値を中心とした比例帯の中で、ONとOFFの時間の長さを設定値との偏差に比例させて変化させる制御方法です。

時間比例制御の概要

時間比例制御とON-OFF制御の比較

ONとOFFの1サイクルの時間は一定で、この時間をサイクルタイム(1~120秒可変)と呼んでいます。サイクルタイムを仮に10秒とした際、現在値が比例帯より低い範囲にある場合は、調節器からの出力は常にONの状態となります。また現在値が比例帯より高い範囲にある場合は、調節器からの出力は常にOFFの状態となります。

比例帯内では、温度によりONとOFFの時間比率が設定値との偏差に比例して変わります。たとえば現在値が設定値より低い場合、ON時間を7秒とすると、OFF時間は3秒となり、ON時間の方が長くなります。

一般のPID制御と
セルフチューニングの違い

立ち上げ時

一般のPID制御
セルフチューニング

振動発生時

一般のPID制御
セルフチューニング
※初期設定はON-OFF
CAUTIONS
  • 水濡れ環境での使用は禁止

    製品の性能を保つため、蒸気や水がかかる環境、腐食性のある環境での使用は避けてください。

  • 用途外使用は禁止

    河合電器の温度調節器 HEATCONは、ヒーターの温度調節をするためのものです。用途以外での使用は避けてください。

  • 定格電圧以外での使用は禁止

    定格電圧以外では使用しないでください。

  • 適切な使用温度の範囲

    製品の仕様に記載されている使用温度条件(0 ~ 50℃)を超える環境下での使用は避けてください。

  • 配線時の安全確保

    各種配線をする際は、必ず表面スイッチを「切」にしてください。また、電源線接続の際は供給側の電源をOFFにするか、未配線状態にしてください。これらが守られていない場合、配線時に感電するおそれがあります。

  • 後加工は禁止

    製品に後加工を加えることは避けてください。予期せぬ不具合に繋がる恐れがあります。

  • 高温多湿環境での保管

    高温多湿環境で保管した場合、製品の性能に影響を与える場合があります。

QUESTION
SOLUTION

河合電器ではヒーターの製造・販売以外に、技術的なアドバイスなどを通して、
幅広くお客さまのものづくりに貢献させていただいております。

CATALOG

以下より製品カタログのPDFファイルをダウンロードしていただけます。 ※資料請求フォームよりご請求いただけるものと同一の内容です。

製品カタログ

温度調節器 HEATCON
製品カタログ

PDF形式/3ページ
(1.1MB)

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